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Biodiversity

ジンベエザメで潤う町、ドンソール

2009.05.23 中川 真琴

(C)Makoto Nakagawa

フィリピン、マニラ南東にある海辺の町ドンソール。この静かな田舎町に、毎年12月から5月にかけて現世で最も大きいと言われる魚、ジンベエザメが訪れます。プランクトンを主食とするこのサメは、プランクトンの多いドンソール湾の水面をゆっくりと泳ぐため、シュノーケルでジンベエザメと遭遇できるポイントとして大人気。2005年には7000人もの観光客が訪れ、観光業とは無縁だったこの町に大きな観光収入と雇用増加をもたらしています。

ドンソールでは以前、ジンベエザメは漁師の網を破る厄介者とされていました。またジンベエザメの肉は1キロ17ドル(約1600円)にもなる高級食材として人気があり、個体数も急速に減少。そこで町では、自然保護団体のWWFフィリピンや国連開発計画などの支援を受け、地域住民を主体としたエコツーリズムに取り組みました。ジンベエザメを捕獲するのではなく保護することで、地域住民の生活も安定させようという持続的な観光業。温暖化や人口増加などによる漁獲量減少で生活が苦しくなっていた漁師にもメリットのある事業として、今後の成果が注目されています。



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このニュースの地域

マニラ、フィリピン (アジア/オセアニア

中川 真琴